青汁に潜む危険性について

健康食品の代表ともいえる青汁ですが、過剰摂取によって生じる危険性も指摘されています。
その指摘されている危険性の一つが、青汁の原料であるケールや大麦若葉などに含まれている硝酸イオン、という物質が引き起こすメトヘモグロビン血症という病気です。

青汁に含まれている硝酸イオンという物質は、それ自体、有害なものではなく、自然界のどこにでも存在する物質です。
青汁の原料である緑葉野菜の、苦味やえぐ味は硝酸イオンから来ています。
硝酸イオン事体は有害ではないのですが、人間の体内で亜硝酸塩へと変化するという特性があり、その亜硝酸塩が有害物質なのです。

亜硝酸塩は、細胞へ酸素を送る働きを持つヘモグロビンの働きを阻害し、メトヘモグロビンへと変異させてしまいます。
そうなると、細胞へ酸素を運ぶということができなくなり、細胞が酸欠をおこした状態となります。
そのメトヘモグロビンの数値が上昇してしまう事で発症してしまうのが、メトヘモグロビン血症です。
症状は段階で分かれています。
まずメトヘモグロビンの数値が20から30%まで上昇すると、精神状態に違和感を感じ、頭痛や激しい倦怠感が発生します。
数値が50%に近づくと、高熱や激しい咳などインフルエンザに似た症状が発生し、数値が70%以上に上昇すると、最悪の場合は死亡する可能性もあります。

防ぐためには、そもそもの原因である硝酸イオンの含有量が少ない青汁を選ぶこと、そして何より過剰摂取を避けることです。
硝酸イオンは水で洗う、もしくは加熱することで消えるという特性を持っています。
どうしても心配な人は、製造工程の明記された製品を選んで購入しましょう。
そして、さらに安心を求めるなら、国産の製品を選ぶ必要があります。
と、いうのも海外から輸入していたケールや大麦若葉など、青汁の原料である緑葉野菜が放射線照射していたというニュースがあったからです。
殺菌や害虫駆除の目的で野菜や食品に放射線をあてる放射線照射は、日本国内ではじゃがいもの芽に対してのみ行われる方法です。
放射線という言葉からイメージされる通り、放射線照射された緑葉野菜には、発癌性の疑いがあります。
もちろん海外輸入の原料を使用した青汁すべてにいえる事ではありません。
しかし、そうした事実が一度でも明るみに出た以上、国産の製品を選ぶのが無難だといえるでしょう。

最後にもう一つ、青汁の危険性として懸念されるのが、添加物です。
青汁に限らず食品添加物の危険性というものは、様々なケースが報告されています。
では、青汁に使われている添加物に、そうした危険なものはあるのでしょうか。

製品によって使われる添加物に違いはありますが、保存料や着色料、安定剤や人工甘味料など、以外にも青汁には様々な添加物が使われています。
その添加物のたいていは、自然由来の天然成分でつくられていることがほとんどなので、そこまで心配する必要はないかもしれません。
しかし、飲みやすく調味するための人工甘味料と、保存料については、様々な危険性が指摘されています。
具体的に成分をあげると、人工甘味料であるアスパルテームやスクラロース。
保存料ではソルビン酸や安息香酸ナトリウム、 パラオキシ安息香酸類など。
これらはアレルギーや発癌性などの危険が指摘されている、人体に有害な添加物です。
心配な場合は無添加の製品を選ぶか、製品に含まれる成分のチェックを行いましょう。

こうした情報を知ると、本来は健康食品である青汁に、マイナスイメージを持ってしまうかもしれませんが、あくまで過剰摂取をした場合に考えられる危険性です。
原則、一日に飲む適正量を守れば大丈夫です。

成分のチェックだけでなく、製品ごとに定められた一日の適正量もきちんと把握し、青汁の健康習慣を身につけましょう。